モントリオール2014*受賞結果⑦2014年09月06日 11:20

モントリオール映画祭2014*受賞結果

★今年は日本映画も審査員特別グランプリに『ふしぎな岬の物語』、監督賞に呉美保(『そこのみにて光輝く』)が受賞するなどダブル・オメデタなモントリオールでした。

 

           (左から、呉監督、吉永小百合、ウルキサ監督)

 

★さてスペイン語映画では、メキシコが賞を独り占めした感のあるモントリオールでしたが、現地はガエル・ガルシア・ベルナル離婚報道のほうが大きかったでしょうか。昨今では結婚も容易ではなくなりましたが、もっと大変なのは長続きさせることですね。

 

★ワールド・コンペティション部門

Obediencia perfecta ルイス・ウルキサがグランプリグラウベル・ローシャ賞のダブル受賞。監督自身も驚いたろうと思いますが、まさか、まさかの受賞でした。最優秀ラテンアメリカ映画に特化したグラウベル・ローシャ賞には一番近いかな、と予想していましたがグランプリとはね。審査委員長セルジョ・カステリット以下の審査員一同に感謝()。作品紹介は最近アップしたばかりです。

⇒コチラ、モントリオール映画祭⑤ 

                       (受賞を喜ぶルイス・ウルキサ監督)

 

ファースト・フィルム部門

Gonzálezクリスティアン・ディアス・パルドが金賞を受賞。

 

Los bañistas”マックス・スニノが国際批評家連盟賞FIPRESCI)を受賞。

 

(一番右側がマックス・スニノ監督)

 

両作品とも⇒コチラ、モントリオール映画祭③にアップ。

 

★今回ご紹介できなかったのがフォーカス・オン・ワールド・シネマ部門、観客賞受賞のマリア・リポルのRastres de sándal(西≂インド)やダニエル・アギーレのInvestigación policialなど、スペイン語映画は10本ほどノミネートされていました。

 

            (マリア・リポル監督)

 

Rastres de sándalの言語はカタルーニャ語と英語です。マリア・リポルは、Utopíaが『ユートピア/未来を変えろ。』(2003)の邦題で公開、DVDも発売されています。当時人気絶頂だった『炎のレクイエム』のレオナルド・スバラグリアと『アナとオットー』のナイワ・ニムリが出演した映画です。受賞作はAsha MiróAnna Soler Pontが共同執筆したカタルーニャ語の同名小説(2007年刊)の映画化のようです。子供のときインドで生き別れになってしまった姉妹、インドで有名になった女優の姉と養女となってバルセロナに住んでる妹の物語。ボンベイとバルセロナが舞台になり、姉にNandita Das1969デリー生れ)、妹にElisa K2010)で主役のエリサを演じたアイナ・クロテットが扮しています。 

                                (映画のワンシーンから)

 

モントリオール映画祭2014*ノミネーション②2014年08月18日 16:23

  ファースト・フィルム部門(続)

Schimbare(西)2014 アレックス・サンパジョAlex Sampayo Parra 監督・脚本

製作:Ficcion Producciones 共同脚本:ボルハ・カーマニョ、言語:スペイン語、スリラー 

 


監督紹介:1978年ガリシアのポンテベドラ生れ、監督・脚本家・プロデューサー他。14歳のときから短編を撮り始めたという経歴の持ち主。2000年に短編“Alzheimer”で監督デビュー、ガリシアTVドラマ“Terra de Miranda”(200714話、ガリシア語)、同“Padre Casares”(20084話、ガリシア語)他、多数の短編のあと、本作で長編デビューを果たした。

キャスト:カンデラ・ペーニャ(エルビラ)、ルイス・カストロ・サエラ(ルイス)、サンドラ・Mokrycka(少女)他

 

ストーリー:ルイスとエルビラは、東欧の犯罪組織と接触してルーマニアに行くことになる。二人は目的地近くでルート変更の連絡を受け取る。ブダペストに止まってあるものを収集しなければならなくなる。最初は簡単に思えたが、「ある収集物」とは8歳の少女であった。この瞬間から彼らは人生の岐路に立たされる。計画続行か、または少女解放かの決断を迫られる。彼らの決断次第で誰かが命を落とすことになるだろう。

 

まずタイトルの“Schimbare”は、「交換」を意味するルーマニア語から取られており、ゾッとするような違法臓器密売の事実が背景にあるようです。前半が社会派ドラマ、後半はスリラー仕立てになっている。監督によると、ベルギーのダルデンヌ兄弟の影響を受けているとインタビューで語っていますが、多分、前半と後半のトーンが分かれる『ロルナの祈り』あたりを念頭においているのかもしれない。ショッキングなテーマであるが、脚本執筆には世界保健機構WHOのデータを使用したと語っており、絵空事ではないようです。世界で行われている臓器移植の10%は違法臓器で、ヨーロッパでは組織されたグループによって主に東欧諸国が提供している。

 

     (撮影中の左から、監督、ルイス・サエラ、カンデラ・ペーニャ、サンドラ)

 

撮影は201311月にルゴ近郊のコルゴO Corgoでクランクイン、ルーマニアの部分はハンガリーで4週間かけて撮影された。キャスト陣は、カンデラ・ペーニャ、ルイス・サエラとベテランが演じているので自分は安心していられたとも。子役のサンドラは、ポーランド人で初出演、勘がよく、想像力豊かな少女で、実年齢は9歳だった由。カンデラ・ペーニャは、デビュー作『時間切れの愛』(1994)でゴヤ賞助演・新人女優賞を異例のダブルノミネート、『テイク・マイ・アイズ』(2003)他で助演女優賞を受賞した実力派、ゴヤ賞2013予想と結果②⇒コチラでご紹介済みです。ルイス・サエラは1966年サンチャゴ・デ・コンポステラ生れのベテラン、すでに『月曜日にひなたぼっこ』(2002)、『アラトリステ』(2006)、『第211号監房』(2009)などに出演しております。

  

モントリオール映画祭2014*ノミネーション①2014年08月17日 18:48

★秋の第一陣として8月下旬から9月にかけて、ヴェネチア映画祭(827日~96日)より一足先にモントリオールで開催される国際映画祭、正式名称は「Festival des Films du Monde--Montréal」、今年は821日から91日まで。モントリオールはカナダでもフランス語圏なので英語よりフランス語映画が多く、受賞作もそのような傾向がある。スペイン語映画はフランシスコ・ロンバルディの『豚と天国』(1990ペルー≂西合作)から絶えて受賞がない。

 

★順当にご紹介するなら、ワールド・コンペティション部門から始めるべきですが、今年のマラガ映画祭の目玉の一つTodos están muertos ノミネートされていましたので、まずそこから入ります。

 

★ファースト・フィルム部門(First Films World Competition)

Todos están muertos They Are All Deadベアトリス・サンチス 2014西 メキシコ

17回マラガ映画祭2014審査員特別賞・最優秀女優賞(エレナ・アナヤ)・青年審査員特別賞(マラガ大学が選考)・オリジナル・サウンドトラック賞(Akrobats)を受賞した。最優秀作品賞の次に大きい賞が審査員特別賞、デビュー作ながら閉幕後の330日にスペイン公開を果たしている。(マラガ映画祭2014で既にご紹介している作品⇒コチラ411

 

キャスト:エレナ・アナヤ(ルぺ)、アンヘリカ・アラゴン(母パキータ)、ナウエル・ペレス・ビスカヤルト(兄ディエゴ)、クリスティアン・ベルナル(息子パンチョ)、マカレナ・ガルシア(ナディア)、パトリック・クリアド(ビクトル)他

 

ストーリー1980年代には兄ディエゴとロックバンド「グリーンランド」を結成、ポップ・ロック歌手のスターとして輝かしい成功をおさめたルぺの15年後が語られる。時は流れ、当時のルぺたちの活躍が話題になることはない。引退した彼女の人生に過去のある幻影が忍び寄ってくる。兄の死後、メキシコ出身の迷信深い母親パキータとちょうど思春期を迎えたテーンエイジャーの息子パンチョと暮らしているが、広場恐怖症のうえパニックに陥りやすいルぺは愛情こまやかな母親なしでは生きていけない。息子はエゴイストの母を嫌っており、二人の関係はぎくしゃくしている。折りも折りパキータは自分に残された時間が少ないことを知り、<死者の日>に戻ってくる亡き息子のディエゴに相談しようと決心する。 


★エル・パイスのコラムニスト、ジョルディ・コスタによると、「完璧に仕上がった映画ではないが、デビュー作としては大胆なアイデンティティに溢れた」作品と評価は高い。既に忘れられた1980年代のノスタルジーやあの世とこの世の境界線のないファンタジックなストーリーを嫌う人は辛口批評になっている。悲劇、コメディ、ドラマ、ファンタジーなどの要素が作用しあった不思議なカクテルとなっているようです。フランコ体制後のスペインは、民主主義移行期を過ぎて1980年代に入ると、アルモドバルを筆頭に新しい才能がスペイン映画界に輩出された。彼のデビュー作『ペピ、ルシ、ボム、その他大勢の娘たち』や、イバン・スルエタの第2Arrebato(エウセビオ・ポンセラ/セシリア・ロス主演)など、1980年の製作である。両作とも公開もDVDも発売されなかったが、『ハモン、ハモン』(1992)でブレイクする以前のビガス・ルナも含めて再評価されるべきと思います。観念的とか美学とは無縁ながら社会を解体するエネルギーがほとばしっている。個人的には20世紀では1980年代の映画が一番面白いと思います(アルモドバル以外の二人は鬼籍入りしています)。

 

ベアトリス・サンチスは、1976年バレンシア生れ、監督、脚本家、アート・ディレクター。2008年のLa claseがゴヤ賞2009短編ドキュメンタリー賞にノミネート、2010年の短編Mi otra mitadがワルシャワ映画祭にノミネートされている。エレナ・アナヤとの5年間(200813)にわたるパートナー関係を昨年の夏解消した。 

 

       (マラガ映画祭授賞式でのベアトリスとエレナのツーショット)

 

エレナ・アナヤは、1975年パレンシア生れ、アルフォンソ・ウングリアのAfrica1996)でデビュー、フェルナンド・レオンの『ファミリア』(1996)、これは「スペイン映画祭1998」で上映されたので、比較的早く日本に紹介された。その後も次々に話題作に引っ張りだこ、最近ではフリオ・メデム『ローマ、愛の部屋』(2010)、アルモドバル『私が、生きる肌』(2011)などで認知度バツグン、マラガ映画祭2012の大賞「マラガ賞」受賞者でもある。

 

(ルぺに扮したエレナ・アナヤ)

 

アンヘリカ・アラゴンは、1953年メキシコ・シティ生れ。カルロス・カレーラの『アマロ神父の罪』(2002)でヒロインのアメリア(アナ・クラウディア・タランコン)の母親を演じ、アリエル賞の助演女優賞を受賞したベテラン。昨年のラテンビート2013で上映されたラファ・ララの『55日の戦い』(2013)では、ドーニャ・ソレダー役を演じた。

 

         (アンヘリカ・アラゴン『55日の戦い』のプレス会見で)

 

★他にパブロ・ベルヘルの『ブランカニエベス』(2012)の白雪姫役でデビュー、翌年ゴヤ賞新人女優賞をいきなり受賞したシンデレラ女優マカレナ・ガルシアが出演している。

 

続・トロント映画祭2014 ノミネーション2014年08月15日 18:27

今年は「ガラ・プレゼンテーション」部門にはスペイン語映画のノミネーションないようです。スペシャル・プレゼンテーション」部門で、イサベル・コイシェの英語映画Learning to Drive(米国)をご紹介したのに、肝心の Damian SzifronRelatos salvajesWild Tales アルゼンチン≂西 2014)が洩れていました。追加いたします。

 

★これは5月開催のカンヌ映画祭2014コンペティションに正式出品された映画で、その折りに2回にわたってご紹介しております。スピールバーグ製作総指揮のTVシリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』(198587)が下敷きになっています。一話完結のオムニバス・ドラマ、コメディ、スリラー、バイオレンスなど6話で構成され、リカルド・ダリン、レオナルド・スバラグリア、ダリオ・グランディネッティ、エリカ・リバス、オスカル・マルティネス、リタ・コルテセ、フリエタ・ジルベルベルクなどの豪華キャスト。

 

             (リカルド・ダリン 映画のワンシーン)

 

★監督は、1975年ブエノスアイレス生れ、脚本家、監督、エディター、プロデューサー。長編第2 El fondo del mar2003Bottom Sea)、第3作アクション・コメディTiempo de valientes2005On Probation)が、 ビアリッツ映画祭(ラテンアメリカ部門)で観客賞を受賞、マラガ映画祭では主役2人のうちルイス・ルケがベスト男優賞(銀賞)を受賞、ペニスコラ・コメディ映画祭では、作品賞、監督賞の他、もう一人の主役ディエゴ・ペレッティが男優賞を受賞した。最近はテレビの仕事が多く、次回作が待たれていた。

 

(ポスターをバックにしてDamian Szifron 監督)

 

★本作にはアメリカで活躍中のグスタボ・サンタオラジャが故郷ブエノスアイレスに戻って音楽を担当したことでも話題になった。『ブロークバック・マウンテン』と『バベル』で2005年、2006年と連続でアカデミー作曲賞を受賞、その他『アモーレス・ペロス』、『21グラム』、『モーターサイクル・ダイアリーズ』、『ビューティフル』など数えきれない。サンタオラジャによれば、ロック、ソウル、アフリカのリズム、ラテンアメリカのポピュラー音楽をミックスさせたとのこと。

 

★もう一つの話題は、アルモドバル兄弟の製作会社「エル・デセオ」が共同製作に参画、二人ともカンヌには応援に馳せつけましたが、残念ながら賞には絡めませんでした。しかしカナダ・プレミアとしてトロント映画祭にノミネーションされたのは喜ばしい。

 

 (左から、エリカ・リバス、アルモドバル、オスカル・マルティネス カンヌ映画祭にて)

 

Relatos salvajesの詳細はコチラ51日)とコチラ522日)にアップしております。

 

「レック4」 がトロント映画祭2014にノミネーション2014年08月13日 15:27

トロント国際映画祭2014*ノミネーション

★秋の映画祭の季節がめぐってきました。今年のトロント映画祭は94日から14日まで。開催日が近いサンセバスティアン映画祭(919日~27日)とノミネーションが重なりますが、今年もフランソワ・オゾン(仏)のThe New Girlfriendやクリスチャン・ペツォルト(独)のPhoerixなどがダブっています。スペイン語映画に絞って列記いたしますと:

 

★ミッドナイト・マッドネス部門 Midnight Madness

“[REC] 4: Apocalypse” 「レック4 アポカリプス」西 ワールド・プレミア 2014 ホラー
製作:フリオ・フェルナンデス、カルロス・フェルナンデス

監督・脚本:ジャウマ・バラゲロ 助監督:フェルナンド・イスキエルド

脚本:マヌ・ディアス

撮影:パブロ・ロッソ

キャスト:マヌエラ・ベラスコ(アンヘラ・ビダル)、パコ・マンサネド(グスマン)、エクトル・コロメー(リカルテ医師)、イスマエルIsmael Fritschi(ニック)、クリスプロ・カベサス(ルーカス)、パコ・オブレゴン(ジナルド医師)、マリア・アルフォンサ・ロッソ(老婦人)

 

ストーリー:TVレポーターのアンヘラ・ビダルは、汚染されたビルから兵士たちによって救出され検査のためオイル・タンカーに隔離される。しかし彼らはアンヘラが未知の伝染性の種を運んできたことに気づいていない。 


○パコ・プラサが監督した「レック3」は、前2作と同じレック・シリーズでも独立していましたが、第4作はバラゲロ監督に戻り、ストーリーでも分かるように「レック」「レック2」に繋がっています。完成予定は2013年でしたが、同年7月にクランクイン、7週間かけてバルセロナ、カナリア諸島、スタジオで撮影した。本作では赤と青が、つまり血と海がたっぷり目にできると監督が請け合っています。また「レック2」の最後に突然現れたニーニャ・メデイロスのような驚きもたくさん用意しているそうです。受賞に関係なく日本公開も間違いなしです。

 

★バンガードVanguard 部門

Shrew’s NestMusarañas”西 ワールド・プレミア 2014 スリラー・ホラー 95

エグゼクティブ・プロデューサー:アレックス・デ・ラ・イグレシア、カロリーナ・バング他

監督・脚本:フアン・フェルナンド・アンドレス、エステバン・ロエル(共に長編第1作)

音楽:ジョアン・バレント  

撮影:アンヘル・アモロス
製作:Pokeepsie Films

キャスト:マカレナ・ゴメス(モンセ)、ナディア・デ・サンティアゴ(モンセの妹)、ルイス・トサール(姉妹の父親)、ウーゴ・シルバ(隣人カルロス)、カロリーナ・バング(カルロスの婚約者)、グラシア・オラヨ(モンセの顧客)、シルビア・アロンソ、他

 

       (左から2人目、デ・ラ・イグレシア、シルバ、ナディア、マカレナ、ロエル、
      フアンフェル、カロリーナ)

ストーリー:1950年代のマドリード、母親が赤ん坊を残して死んでしまうと、臆病な父親は耐えられなくなって蒸発してしまう。広場恐怖症のモンセは家から外に出られず、ただ姉としての義務感から不吉なアパートの中に閉じこもって赤ん坊を育てることになる。苦しみから主の祈りとアベマリアの世界に逃げ込んで、今では既に成長した妹を通してだけ現実と繋がっている。ある日のこと、この平穏が断ち切られる。若くて無責任な隣人カルロスが不運にも階段から落ち、唯一這いずってこられるモンセの家の戸口で助けを求めていた。誰かがトガリネズミの巣に入ってしまうと、たいてい二度と出て行かれない。

 

 

        (左から、エステバン・ロエル、フアンフェル・アンドレス)

○両監督とも本作が長編デビュー作となる。二人はマドリードの映画研究所のクラスの受講生だった。彼らの短編
0362011)は、Youtube 200万回のアクセスがあり数々の賞を受賞した。本作はデ・ラ・イグレシアがファンタジー、スリラー、ホラーと才能豊かな若い二人に資金援助をして製作された。エステバン・ロエルはテレビ俳優としても活躍しているようです。カロリーナ・バングはデ・ラ・イグレシアの異色ラブストーリー『気狂いピエロの決闘』(2010)に曲芸師として出演していた女優、プロデューサーの仕事は初めて。036に出演している。何かの賞に絡みそうですが、蓋を開けてみないことには分からない。

 

スペシャル・プレゼンテーションSpecial Presentations部門

Learning to drive” 米国 英語 2014 ワールド・プレミア

監督:イサベル・コイシェ

脚本・原作:サラ・ケルノチャン

撮影:マネル・ルイス

キャストパトリシア・クラークソン(ウェンディ)、ベン・キングズレー(ダルワーン)、グレイス・ガマー(娘ターシャ)、ジェイク・ウェバー(夫テッド)



ストーリー
:ウェンディはマンハッタンで活躍する批評家で、最近結婚生活が破綻してしまった。常に夫の車に頼っていたが、これからは自分で運転しなければならない。教習所の教官ダルワーンはシーク教徒で彼自身の結婚もダメになっていた。やがて二人の人生が交差し、予期しないかたちで転機が訪れる。大人のラブロマンス。

 

9-11以後、ニューヨークを舞台に映画を撮るのが夢だったという監督は、これで夢を叶えました。立て続けに新作を発表していますが、本作では教習所教官ダルワーンをシーク教徒のインド系アメリカ人に設定しているところから、アメリカの人種差別問題にも踏み込んでいるのでしょうか。英語映画で本ブログの対象ではありませんが、コイシェの近況報告ということでアップいたしました。 

 
                         (イサベル・コイシェ)

○コイシェのMi otro yoをアップした折り、次回作は、『エレジー』に出演したベン・キングズレーとパトリシア・クラークソンとがタッグを組んだLearning to driveで、ニューヨークでの撮影も昨年終了しましたと書きましたが、早くもトロントにエントリー、英語だと本当に早いです。アメリカ公開も10月に決定しています。テレビでの仕事が多いグレイス・ガマーの母親はメリル・ストリープです。いずれコイシェの映画に出演するのでしょうか。

 

○サラ・ケルノチャンの同名エッセイの映画化。前回の繰り返しになりますが、ケルノチャンはロバート・ゼメキスが監督した『ホワット・ライズ・ビニース』(2000)の原作者、ハリソン・フォードとミシェル・ファイファーが主演したサスペンス・スリラーでした。テレビ放映もありましたね。