セクション・オフィシアル(コンペ部門)④*マラガ映画祭2023 ⑦2023年03月12日 17:58

13)Rebelión (仮題「反乱」)

データ:製作国コロンビア=アルゼンチン=アメリカ、スペイン語、2022年、伝記、105分、タイトルはジョー・アロヨのシンボリックな曲から採られた。長編映画3作目、ボゴタ映画祭202210月)、タリン・ブラック・ナイト映画祭202211月)、サウス・バイ・サウスウエスト映画祭20233月)、マラガ映画祭(3月)正式出品、公開ペルー202211

監督紹介ホセ・ルイス・ルヘレス・グラシア、監督、脚本家、製作者。TVシリーズ、映画、コマーシャルなど25年以上のキャリアのある制作会社「Rhayuela Films」設立、長編フィルモグラフィーは、2010年「García」、2015年「Alias María」は、カンヌ映画祭「ある視点」部門でプレミアされ、ハイファ映画祭2015国際部門のカルメル賞、フリボーグ映画祭2016エキュメニカルを受賞、アカデミー賞コロンビア代表作品に選ばれた。新作については「古典的なミュージカルを期待しないでください」と監督。

 

         

      

                               (第2作「Alias María」のポスター)

 

キャスト:ジョン・ナルバエス(ジョー・アロヨ)、マルティン・シーフェルド(ウモ)、アンジー・セペダ(メアリー)、フアン・ミゲル・パエス、グスタボ・ガルシア、エドガー・キハダ、アルマンド・キンタナ、ロジェ・デュグアイ

ストーリー:本作は、コロンビアの歴史上おそらく最も重要な傷つきやすい無名のサルサ歌手ジョー・アロヨが、人生のさまざまな瞬間と空間を超越した旅を切り取っている。音楽の天才、シンガーソングライターであるジョーの音楽とその独特な声は、ステージに収めることができなかった。1970年代のサルサ全盛期のリーダーであるアロヨの音楽への献身、孤独、狂気、さまざまに交錯した感情、混沌が描かれる。

    

   

     

 

     

14Saudade fez morada aqui dentro (英題「Bittersweet Rain」)

データ:製作国ブラジル、2022年、ポルトガル語、字幕上映、ドラマ、107分、長編映画2作目(単独では1作目)、第37回マル・デル・プラタ映画祭2022で作品・監督賞を含む4冠を制した。

監督紹介ハロルド・ボルヘス、監督、脚本家、撮影監督、フィルム編集者。制作会社 Plano3 Filmsのメンバー。ドキュメンタリー「Jonas e o circo sem lona」(15Jonas and the Backyard Circus」)は、IDFAでプレミアされ、トゥールーズ映画祭2019観客賞を含む13冠、長編デビュー作「Filho de Boi」(「Son of Ox」)はエルネスト・モリネロと共同で監督した。釜山、グアダラハラ映画祭に出品され、マラガ映画祭2019ソナシネ部門の銀のビスナガ観客賞を受賞している。

   

       

   (トロフィーを手にしたハロルド・ボルヘス、マル・デル・プラタFF2022にて)

    

     

 (デビュー作「Filho de Boi」のポスター

 

キャスト:ブルーノ・ジェファーソン、アンジェラ・マリア、ロナルディ・ゴメス、テレーナ・フランサ、ウィルマ・マセド、ヘラルド・デ・デウス、ビニシウス・ブスタニ

ストーリー:ブラジル内陸部の小さな町に住んでいる若者は、変性眼疾患のため徐々に視力を失う危険に直面している。視力が衰えるにつれ、片思いだった初恋に混乱し、別の目で人生を見る方法を学ばねばならなくなる。父親のいない15歳の若者の棘のある思春期が描かれる。

 


    
                   (ブルーノ・ジェファーソン、フレームから)

 

                

 

15Sica (仮題「シカ」)

データ:製作国スペイン、2023年、ガリシア語、字幕上映、ドラマ、90分、ベルリン映画祭2023ジェネレーション14 plus でプレミアされた。

   

     

  (左から、ヌリア・プリムス、スビラナ監督、ほか主演者たち、ベルリンFF 2023

 

監督紹介カルラ・スビラナ1972年バルセロナ生れ、監督、脚本家、10年の教師歴。スペイン内戦で反フランコ派の祖父が、1940年死刑に処され、女性3世代の家族の中で育つ。映画ファンの祖母の影響で映像の世界に入る。ドキュメンタリーとフィクションのあいだを行き来した最初のドキュメンタリー「Nadar08、カタルーニャ語)は史実と個人的な記憶についての自伝的要素をもっている。ロッテルダム映画祭で上映され、ガウディ賞2009にノミネートされた。3人の共同監督ドキュメンタリー「Kanimambo」(スペイン語・カタルーニャ語・ポルトガル語)はマラガ映画祭2012で審査員のスペシャル・メンションを受賞している。同「Volar」(12、スペイン語)はセビーリャ・ヨーロッパ映画祭に出品された。短編映画「Atma169分)は、セビーリャ・ヨーロッパ映画祭、D'A映画祭に出品され、Fiver 17でナショナル・ダンス賞を受賞した。創造性ワークショップで後進を指導している。

    

       

       

              (ドキュメンタリー「Nadar」のカタルーニャ語版ポスター

 

キャスト:タイス・ガルシア・ブランコ(シカ)、ヌリア・プリムス(母親カルメン)、マリア・ビジャベルデ・アメイヘイラス(レダ)、カルラ・ドミンゲス、ルーカス・ピニェイロ(シモン)、マルコ・アントニオ・フロリド・アニョン(スソ)、ロイス・ソアシェSoaxe(エル・ポルトゲス)、マリア・デル・カルメン・ヘステイロ(教師)、ほか多数

  

ストーリー14歳になるシカは、ガリシアのコスタ・ダ・モルテで難破した父親の遺体を海が戻してくれることに取りつかれている。崖に沿って歩いているとき、シカはストームハンターだという15歳の風変わりな少年スソと知り合います。彼女は事故の状況を調査し、苦痛を伴う発見の旅に乗り出します。彼女の目にうつるのは、自分が育った漁村が海の残酷さとアンバランスな自然の増大によって特徴づけられている所であること、それが決して以前のように戻らないということでした。ガリシアの海の沈黙、失ったものへの強迫観念、父親の不在による無力感と悲しみ、夫や父親の死に対する諸々が女性キャラクターの視点で語られる。事実にインスパイアされている。

 

      

      (シカとカルメン)

 

      

              (シカとスソ、フレームから)

   

        

 

16)Tregua(s) (仮題「休戦」)

データ:製作国スペイン、2023年、スペイン語、コメディ・ドラマ、90分、撮影地マドリード、長編デビュー作

監督紹介マリオ・エルナンデス1988年カスティーリャ・ラ・マンチャのアルバセテ生れ、監督、脚本家、戯曲家、舞台演出家。アリカンテのシウダード・デ・ラ・ルス・スタジオで監督の学位を取得する。2015年短編「A los ojos」で監督デビュー、アルバセテのABYCINEの短編映画賞、マドリード市のヤング・クリエーターズ賞を受賞、2016年「Por Sifo / Slow Wine」はバジャドリード映画祭で短編賞を受賞、2017年、難民危機に関連する詩人ミゲル・エルナンデスのオマージュ「Vientos del pueblo Sirio」(20分)をギリシャのレスボス島で撮影、2020年フリオ・コルタサルの作品にインスパイアされた「Salvo el crepúsculo」は、バジャドリード映画祭のSEMINCI Factoryの脚本賞を受賞した。舞台演出家兼戯曲家としても活躍、カラモンテ賞を受賞するなどしている。現在、RNEのラジオ・プログラムの作成者およびコーディネーターです。

 

   

   

(左から、ブルーナ・クシ、監督、サルバ・レイナ、マラガFF2023のフォトコール)

 

キャスト:サルバ・レイナ(エドゥ)、ブルーナ・クシ(アラ)、アブリル・モンテージャ(シルビア)、ホセ・フェルナンデス(ダビ)、マルタ・メンデス(アリシア)

ストーリー:アラとエドゥは、新人の女優、脚本家だった10年間、恋人同士でした。二人の〈公式な〉関係とは別に、一緒にいるときは常にオアシスを見つけています。現在、二人ともそれぞれ別のパートナーと暮らし、かなり深刻な関係になっています。お互いに会わずにいた1年後、映画祭を利用して再会しますが、この切望した〈休戦〉でさえ、彼らの実生活を支配する嘘と郷愁から解放されることはありません。

 

 

 

      

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