第23回マラガ映画祭2020の延期が発表になりました ① ― 2020年03月12日 19:20
第23回映画祭2020の延期がアナウンスされました!

(第23回マラガ映画祭2020のポスター)
★3月10日(火)、既にレッドカーペットも敷かれ準備万端整った段階で、マラガ市議会が新型コロナウイルスを理由に映画祭延期を発表しました。1週間前の3月3日にはセクション・オフィシアルにノミネートされた製作者や監督、映画祭関係者がマドリードに集まって記者会見をしたばかりでしたが、危惧した通りになってしまいました。延期の日程は当然ながら不明のわけで、中止も視野に入っているのかもしれません。チケットの払い戻しには応じるようですが、そうなると経済的には大打撃です。昨年の観客数15万人が消えるわけですから、観光収入が大きいマラガ市の損失は計り知れない。リーマンショックどころの話ではなくなりました。

(マラガ映画祭開催についてのプレス会見、マドリード、3月3日)

(メイン会場となるセルバンテス劇場前)
★映画祭だけでなく、観光の目玉であるマドリードの三代美術館(プラド、ソフィア王妃芸術センター、ティッセン・ボルミネッサ)以下、国立考古学博物館、王宮も閉鎖されて文字通りSFの世界になってしまいました。21億円の資金提供を受けた国に遠慮していたWHOがやっとパンデミックを宣言しましたが、何を今更と怒りを禁じえない。もう誰もWHOの言うことなど信頼しないでしょう。日本も同じですが、一人一人がやりたいことを少しずつ我慢して、ウイルスが終息するまで我慢の子に徹するしかありません。
★マラガ特別賞の一つ「レトロスペクティブ―マラガ・オイ」受賞のためマラガ入りするはずだった、メキシコの監督アルトゥーロ・リプスタインが渡西をキャンセルしました。昨年はセシリア・ロスが受賞した賞でした。セクション・オフィシアルには、イシアル・ボリャインの「La boda de Rosa」、ダビ・トゥルエバの「A este lado del mundo」、10年ぶりに新作を発表するアチェロ・マニャスの「Un mundo normal」、ダビ・イルンダイン「Uno para todos」などがノミネーションされています。中止でなく延期を願ってご紹介するつもりです。

(イシアル・ボリャインの「La boda de Rosa」の製作者クリスティナ・スマラガ)

(「Un mundo normal」のアチェロ・マニャス監督)

(「A este lado del mundo」のダビ・トゥルエバ監督)

(「Uno para todos」のダビ・イルンダイン監督)
★ベルリン映画祭は滑り込みセーフ、あと1週間遅かったら開催できなかったかもしれない。EU域内では最も中国と関係が深いと言われるイタリアはゴーストタウンと化し、フランスも感染者が増加、文化イベントの中止、教育機関は幼稚園から大学までオール閉鎖となりましたので、カンヌ映画祭も雲行きが怪しくなってきました。
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