カルラ・シモンが特別賞「女性ヤング才能賞」を受賞*カンヌ映画祭2018 ⑦ ― 2018年05月20日 14:14
『夏、1993』の監督が「ウィメン・イン・モーション」のヤング才能賞に
★カンヌの常連、是枝裕和の『万引き家族』がパルムドールを受賞してカンヌも幕を閉じました。日本が受賞するのは21年ぶりとか、下馬評通りだったのでしょうか。というわけで6作エントリーされていた「監督週間」を含めてスペイン語映画は無冠に終わりました。特別賞として既にアナウンスされていた『夏、1993』のカルラ・シモン監督が「ウィメン・イン・モーション」の若手部門の「ヤング・タレント賞」を受賞しました。デビュー作『夏、1993』は、ラテンビート2017上映がポシャッタ後なかなか公開されませんが、どうなっているのでしょうか。
(トロフィーを手にしたカルラ・シモン、授賞式にて)
「シネフォンダシオン」部門の第1席にチリのディエゴ・セスペデス
★1998年が第1回の「シネフォンダシオン」は、監督のタマゴを援助する目的で始まった。ここで評価された短編は、いずれ長編となって戻ってくることが多い。第1席には15,000ユーロの副賞が与えられる。今回チリ大学のコミュニケーション映像研究所在学中のディエゴ・セスペデスの短編「El verano del león eléctrico」(22分、「The Summer of the Electric Lion」)が受賞した。セスペデスは撮影監督としては、アンドレア・カスティーリョの短編「Non Castus」(16)で既にデビューしている。
★物語は、11歳になるアロンソは、17歳の姉が<エル・レオン>と呼ばれる予言者の七番目の妻になれるように願っている。有名な予言者「ペニャロレンPenalolén」にインスパイヤーされているそうで、昔の話ではなくチリの現代が舞台だそうです。「チリはいまだにマチスモと保守主義が幅を利かせている国で、女性たちの将来は生まれる前から、家族が所属する社会的地位によって運命づけられている」とスピーチ、テーマは下位に甘んじている女性の解放のようです。
(授賞式でスピーチするディエゴ・セスペデス)
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