第14回セビーリャ映画祭開幕*ヨーロッパ映画賞ノミネーション発表2017年11月07日 15:11

         「金のヒラルダ」賞を競うコンペティション部門16作品は・・・

 

 

(実行委員会のアントニオ・ムニョス、ホセ・ルイス・シエンフエゴス、イサベル・オヘダ)

 

★今年で14回目を迎えたセビーリャ映画祭SEFF2017113日開幕しました(11日まで)。オープニング作品は、カルロス・マルケス=マルセ Tierra firme (スペイン、西語・英語・カタルーニャ語)でした。監督は 10,000km でマラガ映画祭2014の「金のビスナガ賞」を受賞している。今作の主役を演じたナタリア・テナダビ・ベルダゲルに加えてウーナ・チャップリンジェラルディン・チャップリンもカメオ出演している。ダビ・ベルダゲルは「ラテンビート2017」でドタキャンしたカルラ・シモン『夏、1993で少女フリーダの義父を演じた俳優。

 

  

               (Tierra firmeから

 

★チャップリン母子もレッド・カーペットに現れ、映画祭を盛り上げていたようです。他にベルト・ロメロ、マリオ・カサス、ホセ・コロナド、イレーネ・エスコラル、カロリナ・バング、監督では、カルロス・マルケス=マルセは当然のことだが、フランスからマチュー・アマルリックとティエリー・ド・ペレッティ、その他マヌエル・モソス、セルジ・ボソン・・・

 

★他には、ラテンビートでも上映されたベネチア映画祭の『サマZamaルクレシア・マルテル)、これは厳密にはアルゼンチン映画ですが、スペインも製作国、スペイン語映画ということで選ばれたのでしょうか。マヌエル・ムニョス・リバス El mar nos mira de lejosエバ・ビリャ Penélope が選ばれています。

 

(『サマ』から)

 

El mar nos mira de lejos から)

    

 

 Penélope から)

  

 

★話題になっているのが特別招待作品の Oro です。監督は『アラトリステ』アグスティン・ディアス・ヤネス、アルトゥーロ・ペレス・レベルテの未発表の短編の映画化です。ラウル・アレバロバルバラ・レニーオスカル・ハエナダホセ・コロナドフアン・ディエゴルイス・カジェホフアン・ホセ・バジェスタアントニオ・デチェントアンナ・カスティーリョなど、演技派の有名どころが集合しました。ロペ・デ・アギーレのようにエル・ドラドを探し求めてアメリカ大陸に渡ったコンキスタドールたちの物語、公開されるかな。

 

     

      (左端特別出演のフアン・ディエゴ、右端ホセ・コロナド、Oro から)

 

 

        ヨーロッパ映画賞のノミネーションが発表になる映画祭

 

★セビーリャ映画祭はマラガと違ってヨーロッパ映画祭でもあり、例年フランス、イタリア、ポルトガル、ドイツ、イギリス、北欧各国から満遍なく選ばれます。11月上旬開催と時期的には遅いので、どこかの映画祭で既にエントリーされた作品が多いのは致し方ないのかもしれません。例えば東京国際映画祭のグザヴィエ・ボーヴォワ『ガーディアンズ』(仏・スイス)、『ショコラ』(88)で監督デビューしたクレール・ドゥニ『レッド・ザ・サンシャイン・イン』(仏)、カンヌ映画祭のBarbara(仏、マチュー・アマルリック)、同映画祭特別招待作品 A Violent Life(仏、ティエリー・ド・ペレッティ)など。今年はフランスが多い印象ですが、上記の参加国以外にも、チェコ、デンマーク、アイスランドなどから選ばれています。英語・西語の字幕入りで国際映画祭の基準を満たしています。

 

    

       (ジュリエット・ビノシュ、『レッド・ザ・サンシャイン・イン』から

 

★セビーリャ映画祭は、第30回になるヨーロッパ映画賞のノミネーションが発表になる映画祭でもあり、今年は114日に発表になりました。下馬評ではパルムドール受賞のリューベン・オストルンド「The Square」、ライバルはイルディゴ・エンエディ「On Body And Soul」のようですが、蓋を開けてみないことには分かりません。一応、作品賞ノミネート5作品を英題で列挙しておきます。結果発表は129日、例年通りベルリンの予定です。

 

 1120 Battements Par Minute (仏)監督:ロバン・カンピヨ

 

  1. 2)Loveless (露、ベルギー、独、仏)アンドレイ・ズビャギンツェフ

     

    3On Body And Soul (ハンガリー)監督:イルディゴ・エンエディ

     

    4『希望のかなた』(フィンランド、独)監督:アキ・カウリスマキ

     

    5The Square (スウェーデン、独、仏、デンマーク)監督:リューベン・オストルンド

      

  1.   

  2.                    (リューベン・オストルンドの「The Square」から

     

  3. 9月に既に発表になっていた「ディスカバリー賞」に、カルラ・シモン『夏、1993がノミネーションされています。もしかすると・・・と期待しています。

       


 

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://aribaba39.asablo.jp/blog/2017/11/07/8722660/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。