マラガ映画祭2017*結果発表 ― 2017年03月27日 16:16
作品賞は「Verano 1993」と「Ultimos días en La Habana」が受賞
(マラガ生れのポスター制作者ハビエル・カジェハとマラガ映画祭2017のポスター)
★マラガ映画祭2017の結果発表がありました。スペインとラテンアメリカの垣根が取り払われた最初のフェスティバルでしたが、結局のところ最優秀作品賞は両方から1作ずつ選ばれました。スペイン最優秀作品賞金のビスナガは、カルラ・シモンのデビュー作「Verano 1993」、イベロアメリカ最優秀作品賞金のビスナガは、キューバのフェルナンド・ぺレスの「Ultimos días en La Habana」が受賞しました。副賞としてそれぞれに12.000ユーロの賞金が与えられます(昨年まではラテンアメリカの作品賞だけに与えられていたものです)。金賞は作品賞だけで、その他はすべて銀賞です。
★当日にアントニオ・バンデラスの「名誉金のビスナガ」の授与式も行われましたが、これは次回に回します。ガラに先だって昼間行われたプレス会見の席上、1月26日に心臓発作を起こして療養していたことを明かしました。大変だったようです。受賞スピーチを含めて別途アップします。
(プレス会見席上のアントニオ・バンデラス、3月25日)
★受賞結果は以下の通り、審査員はご紹介済みですが再度アップしますと、審査委員長にエミリオ・マルティネス=ラサロ、以下パブロ・ベルヘル監督(1963年ビルバオ、『ブランカニエベス』)、マリア・ボトー(アルゼンチン出身のスペイン女優)、イバン・ヒロウド・ガラテ(1994~2010までハバナ映画祭ディレクター)、エレナ・ルイス(1997年バルセロナのカルドナ、編集者)、アレハンドラTrolles(1974モンテビデオ、ウルグアイのプロデューサー)の6名です。国名表記なしはスペイン。
◎作品賞金のビスナガ(スペイン)
Verano 1993 カルラ・シモン
*監督&作品紹介は、コチラ⇒2017年2月22日
◎作品賞金のビスナガ(イベロアメリカ)
Últimos días en La Habana フェルナンド・ぺレス(キューバ)
その他、Gas Natural Fenosa観客賞(銀のビスナガ)を受賞
*作品紹介は、コチラ⇒2017年3月8日
◎審査員特別賞(銀のビスナガ)
No sé decir adiós リノ・エスカレラ
その他、審査員スペシャル・メンションを受賞
◎監督賞(銀のビスナガ)
ビクトル・ガビリア La mujer del animal (コロンビア)
◎女優賞(銀のビスナガ)
ナタリエ・ポサ No sé decir adiós
◎男優賞(銀のビスナガ)
レオナルド・スバラグリア El otro hermano(監督:アドリアン・カエタノ、アルゼンチン)
*邦題『キリング・ファミリー 殺し合う一家』の紹介は、コチラ⇒2017年2月20日
「シネ・エスパニョーラ」2週間限定公開中(3月25日~4月7日)
◎助演女優賞(銀のビスナガ)
ガブリエラ・ラモス Últimos días en La Habana(監督:フェルナンド・ぺレス)
◎助演男優賞(銀のビスナガ)
フアン・ディエゴ No sé decir adiós(監督:リノ・エスカレラ)
◎脚本賞(銀のビスナガ)
パブロ・レモン、リノ・エスカレラ No sé decir adiós(監督:リノ・エスカレラ)
◎音楽賞(銀のビスナガ)
パスカル・ゲイニュ Plan de fuga(監督:イニャキ・ドロンソロ)
*邦題『クリミナル・プラン 完全なる強奪計画』の紹介は、コチラ⇒2017年3月4日
「シネ・エスパニョーラ」2週間限定公開中(3月25日~4月7日)
◎撮影賞(デラックス銀のビスナガ)
Walter Carvalho Redemoinho(監督:ホセ・ルイス・ビリャマリン、ブラジル)
◎編集賞(銀のビスナガ)
エチエンヌ・ブサック La mujer del animal(監督:ビクトル・ガビリア、コロンビア)
*ブサックはチロ・ゲーラの『彷徨える河』を手掛けている。
◎審査員スペシャル・メンション
Selfie ビクトル・ガルシア・レオン .
その他、批評審査員特別賞(銀のビスナガ)を受賞。
★以上が長編コンペティションの受賞者。他にANEXOとして、受賞作品に協力した製作会社、テレビ局、関連機関、協力団体などに付属賞が与えられました。
*EL OTRO HERMANO, イスラエル・アドリアン・カエタノ
Rizoma Films (アルゼンチン), Oriental Films (ウルグアイ), MOD Producciones (西) , Gloria Films (仏)
*LA MUJER DEL ANIMAL, ビクトル・ガビリア
Polo a Tierra & Viga Producciones (コロンビア)
*NO SÉ DECIR ADIÓS, リノ・エスカレラ
Lolita Films, Mediaevs, White Leaf Producciones (スペイン)
*PLAN DE FUGA イニャキ・ドロンソロ
Atresmedia Cine, Runaway Films AIE, Lazona Films y Sonora Estudios (スペイン)
*REDEMOINHO ホセ・ルイス・ビジャマリン
Vania Catani (ブラジル)
*SELFIE ビクトル・ガルシア・レオン
Apaches, Gonita, II Acto (スペイン)
*ÚLTIMOS DÍAS EN LA HABANA フェルナンド・ぺレス
ICAIC (キューバ) & Wanda Visión (スペイン)
*VERANO 1993 カルラ・シモン
Inicia Films, Avalon P.C., con el apoyo de Media, ICAA, ICEC, y la participación de TVE y TV3 (西)
★ドキュメンタリー部門の受賞者は以下の通り:
◎ドキュメンタリー賞(長編、銀のビスナガ)
La balada del Oppenheimaer Park フアン・マヌエル・セプルベダ(メキシコ)賞金8.000ユーロ
ドキュメンタリー3作目、ラテンビート2011マイケル・ロウの『うるう年の秘め事』の撮影監督を手掛けている。
◎監督賞(銀のビスナガ)
ダビ・アラティベル Converso(スペイン、61分)
ドキュメンタリー2作目、コンベルソはユダヤ教やイスラム教からキリスト教への改宗者をさし、教会オルガン、家族、調和についてのフィルム。デビュー作は2013年の「Oírse」
◎審査員スペシャル・メンション
Al otro lado del muro パウ・オルティス(メキシコ、67分)
デビュー作、ホンジュラスからメキシコに移民してきた4人兄弟のドキュメンタリー。母親は10年の刑で収監中、幼い兄弟の面倒を見なければならない13歳のロシオと18歳のアレは、厳しい状況を打開するために米国行きを考えている。
◎観客賞(銀のビスナガ)
Donkeyoto チコ・ペレイラ(ドイツ、スペイン、イギリス、スペイン語、86分)
長編第2作目、マノロとロバのゴリオンは西部への旅を計画する。ロッテルダム映画祭2017(1月28日)上映、サンフランシスコ映画祭2017(4月15日)上映予定。
★短編(フィクション、ドキュメンタリー、アニメーション)その他は割愛します。受賞スピーチや時間切れでアップが間に合わなかった作品、例えば脚本賞・女優賞・助演男優賞を受賞したリノ・エスカレラの「No sé decir adiós」など、秋の映画祭を視野に入れて紹介するつもりです。
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