ペドロ・アルモドバル*オックスフォード大学から名誉博士号授与の朗報!2016年04月03日 12:28

          ハーバード大学に続いてオックスフォード大学も

 

★新作公開前に飛び込んできたオックスフォード大学名誉博士号授与の朗報、授与式は622日です。目立ちたがりやのペドロと苦々しく思っている人も素直に喜んで上げましょう。2009年、映画芸術への貢献に対して授与されたハーバード大学名誉博士号以来3個目になります。1個目は1998年のカスティリャ=ラマンチャ大学からでした。今回一緒にアメリカの経済学者ポール・クルーグマンと建築家の妹島和世(セジマ・カズヨ)が授与される。クルーグマン氏はノーベル経済学賞受賞者(2008)、つい先だって第3回目となる安倍総理の国際金融経済分析会合出席のため来日したばかり、消費税10%への引き上げ先送りを進言していた。妹島氏も2010年、女性として2人目となる「ブリツカー賞」を受賞した。建築界のノーベル賞と言われる賞、昨年「村野藤吾賞」も受賞するなど現在輝いている日本女性の一人です。

 

 

       (2009年、ハーバード大学から名誉博士号を授与されたときのもの)

 

★スペイン人監督でアルモドバルほど海外での受賞歴が多い人はいないと思います。国内ではテキに取り囲まれている印象ですが、2015年には全米脚本家組合賞「ジャン・ルノワール賞」を授与されている。アメリカ芸術科学アカデミーの名誉会員になったのは、2001年とだいぶ前のことでした。国際的に認知された作品は、やはり『神経衰弱ぎりぎりの女たち』1988)でしょうか。『オール・アバウト・マイ・マザー』(99)、『トーク・トゥ・ハー』(02)、『ボルベール』(06)など、いずれもプロットに重きをおかない映画作りでファンを楽しませた。もともとストーリーで見せる監督ではないのですね。しかし国際的アーティストたちとの交流、コラボは成功をおさめており、国際感覚はバツグンです。

 

    

   (カルメン・マウラとアントニオ・バンデラス、『神経衰弱ぎりぎりの女たち』から)

 

★いよいよ48日に封切られる“Julieta”は観客を魅了できるでしょうか。根回しイベントも目立つようになりましたが、はてさて辛口批評家たちのコメントも間もなくです。

 

   

      (二人の「フリエタ」エンマ・スアレス、アドリアナ・ウガルテと監督)