エミリー・ワトソン、ドノスティア賞受賞*サンセバスチャン映画祭2015 ⑦2015年09月07日 12:28

          今年の受賞者はエミリー・ワトソン一人だけ?

 

★第63回サンセバスチャン映画祭のドノスティア賞エミリー・ワトソンとアナウンスされました(94日)。授賞式は映画祭のメイン会場クルサール・ホールで925日になる模様。2012年は第60回という記念すべき年だったので5名と大盤振る舞い、2013年はカルメン・マウラヒュー・ジャックマン2人、2014年もベニチオ・デル・トロデンゼル・ワシントン2人でした。これから追加もあるかもしれませんが、どうやら2015年はワトソン一人でしょうか。

 

★エミリー・ワトソンは、1967年ロンドン生れの英国女優、話題作は公開されているからご紹介は不要でしょうか。どんな役をやっても頭の良さが前面に出てきてしまう女優さん、それもそのはずブリストル大学で英文学を専攻している。卒業後仕事をしながらドラマ・スタジオ・ロンドンで演劇を学び、チェーホフの『三人姉妹』やイプセンの『海の夫人』に出演している。1992年ロイヤル・シェクスピア・カンパニーに所属、映画はラース・フォン・トリアーの『奇跡の海』1996)、無垢で宗教心の厚い女性を演じて、ヨーロッパ映画賞女優賞、全米映画批評家協会賞ほかを受賞、アカデミー賞女優賞にもノミネーションされ、幸運なデビューを果たした。

 


             (エミリー・ワトソン、『奇跡の海』より)

 

★その後、ダニエル・デイ≂ルイスと共演した『ボクサー』(97)、『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』98)が再びアカデミー賞女優賞にノミネーションされた。ほか話題作としてアラン・パーカーの『アンジェラの灰』(99)、『ゴスフォード・パーク』(01)、『レッド・ドラゴン』(02)、ピーター・セラーズの最初の妻になった『ライフ・イズ・コメディ!ピーター・セラーズの愛し方』(04)、『孤独な嘘』(05DVD)、『ミス・ポター』(06)、『ウォーター・ホース』(07)、『戦火の馬』(11)、『オレンジと太陽』(12)、最近ではホーキング博士の伝記映画『博士と彼女のセオリー』(14)で最初の妻になるジェーンの母親役で顔を出していた。最新作は、日本でも11月に公開が決定しているバルタザール・コルマウクルの3D『エベレスト』(15)、ベネチア映画祭のオープニングに選ばれたので、スタッフもともども現地入りしている。

 

         

       (現地入りしているエミリー・ワトソン、ベネチア映画祭、94日)

 

2002年から舞台に復帰、シェークスピアの『真夏の夜の夢』やチェーホフの『ワーニャ伯父さん』に出演、後者でイギリスでもっとも権威のある演劇賞「ローレンス・オリヴィエ賞」にノミネーションを受けた。映画に舞台にテレビにと、二足も三足も草鞋を履いて活躍中。